ケネリー・ヘビサイド層。太陽からの紫外線によって大気の分子が電離した結果生じた、電離圏をなす電子とイオンの分布密度の異なる（電磁気学的に不連続な）三つの層。
　高さ約60kmにあるものをD層、約100kmにあるものをE層、200〜400kmにあるものをF層という。

　電波が電離層によって受ける特徴的な現象に「反射」があるが、これは本当は反射ではなく「回折の連続」である。電離層に入射した電波が徐々にその進む方向が変えられた結果によるもので、近似的に反射と表現されている。
　光ケーブルに例えると、「全反射」による単一モードファイバー（single mode fiber）でなく、「分布屈折率型（granded index）」などの、多モードファイバーによる伝播イメージに近い。